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陰部掻痒症と陰嚢湿疹の漢方治療 

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「陰部掻痒」は女性に、また「陰嚢湿疹」は男性に、それぞれ発生する皮膚病ですが、原因はどちらも同じです。漢方医学でいうところの「下焦湿熱証」とか「湿熱下注証」といわれる病症に属します。原因は体内に停滞した湿邪と熱邪が結合して“湿熱”と呼ばれる病症が形成され、これが陰部に流注して炎症を引き起こすことにあります。

治療は、一般的には“陰部の洗浄”や“カユミ止めの軟膏を塗る”などの局所手当を主体とした治療が多いようですが、原因は体内に潜んでいますので、それを取り除かなければ根本治療はできません。これにはやはり漢方治療が最も効果的といえます。

女性の「陰部湿疹」の場合は、一般に患部は湿っていて赤くなり、分泌物があってカユミを発し、多くは黄色の分泌物(おりもの)を伴い、時には生臭い悪臭を発し、カユミも激しく、時にはヒリヒリした痛みを伴うこともあります。

そのほか、中にはカンジダ症やトリコモナス症を併発している方もいらっしゃいます。

現代医学の治療では、局所の洗浄や膣錠や軟膏などを用いますが、効果が一時的で根本治療にはなりません。

男性の「陰嚢湿疹」の場合は、陰嚢部だけでなく陰茎の先の部分に湿疹を併発する場合もあります。現代医学の治療では、局所の手当てとして患部に軟膏を塗布する方法を用いますが、これもまた一時的には効果はありますが、時間が経ちますとまた再発します。根本治療には、漢方薬による治療の方がはるかに効果的です。それは原因を取り除く治療だからです。

女性の「陰部掻痒」も男性の「陰嚢湿疹」も発病原因は体内に潜んでいる「水湿」と「熱」です。真夏の汗ばむ時期に最も悪化する傾向が見られます。また、中には同時に「肛門のカユミ(肛門周囲炎・痒い痔)」を併発しているケースもあります。治療の重点はこの原因を取り除くことにあります。またこの病症は一種の“生活習慣病”ですから、治療に当たっては生活面(とくに食事面)のチェックが重要になります。

男性も女性も、この症状のある方は、日頃は便秘に注意し、厚梁食品(味の濃い物・消化の悪い物)、濃いお茶、コーヒー、アルコール類、トウガラシ食品、強い香辛料、お菓子など甘味食品の過食などをできるだけ控え、菜食中心の食事に心掛けるようにしなければなりません。

湿熱の原因

中医学でいう湿熱とは、気血が滞るために発生する炎症(湿気と熱気)症状であります。気血とは、体の中を循環し生命活動を支えるエネルギーや栄養物質であります。気血が滞る代表的な原因は冷えであります。寒冷な環境に長時間滞在して体内は収縮し、気血の流れる通路(経絡・血脈)も収縮して気血は停滞する。気は体を温めるエネルギー、血は液体成分で気血が停滞しますと徐々に熱化して炎症を起こします。また炎熱の中で生活、食生活面では厚梁食品の過食、精神面では過剰なストレスは湿熱を益々強化させます。
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